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杉崎君の激昂とは対照的に、愛理ちゃんは静かに言い返す。
「ごめんなさい、もう気持ちは変わらないの。だから別れて下さい」
目を伏せた愛理ちゃんは睫毛を涙で光らせ、しおらしい風情。
私の憤慨は今にも爆発しそうだった。
――イイ子ぶらないでよ! 別れ話なんだから本音で話してよ! でなきゃ、杉崎君も私も納得できない!
テーブルの下で私の拳が震えた。
杉崎君が必死に詰め寄る。
「どうして急に釣り合わないと思ったの? 俺、そんな理由じゃ納得できないよ」
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