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「気持ちは嬉しいけど眠いの。朝まで熟睡したいから、今日は遠慮したい」
私が告げると、潤也はすぐに納得した。
「分かった。眠るなら行かないよ。ぐっすり休んで早く元気になれよ」
「……うん」
“元気になれよ”という潤也の温かい声が心に沁みた。
仮病だけど心は本当に折れていたから、人の温かさが心底嬉しかったのだ。
「じゃ、お大事に」
「ありがとう」
しみじみと言い合って、潤也との電話は終わった。
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