真実の追及

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「私の呼び名なんですけど……」 口ごもる私を社長は笑顔で見つめる。 「優衣ちゃんの言いたいことは分かるぞ。どうして名前で呼んだり名字で呼んだり、変えるのか気になるんだろ?」 「はい。ずっと“優衣ちゃん”って呼んでくれてましたよね? 今日も優衣ちゃんなんですけど……。でも、愛理ちゃんが来てからは“樺山さん”って呼ばれることもあったから」  「気にしてたのか?」 「すみません。些細なことなんですけど、初めて“樺山さん”って呼ばれた時はショックでした」 「入社した愛理ちゃんを、みんなに紹介した時だったな」 「社長も覚えてるんですか?」
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