真実の追及

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「もちろん覚えてるよ。あえて名字で呼んだから」 「どうしてですか?」 社長は愉快そうに私を見つめて尋ねる。 「どうしてだと思う?」 「分かりません。でも、愛理ちゃんとは扱いが違うんだな、ってショックでした」 「新人と同じ扱いがいいの?」 「そうじゃないんですけど……。でも女性として、ちゃん付けに相応しい若さや可愛さは無いんだって、少し落ち込みました」 私の言葉を聞いた社長は、悠然と笑って断言する。 「優衣ちゃんは可愛いよ。まだまだ若いし。ただね、あの時は別の意味でハッパをかけたかった」
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