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「社長、ありがとうございます! 本当に、本当に……」
お礼を言う私の声は感極まっていた。
社長の意図が分かって、感謝と喜びでいっぱいだった。
これならもう安心――。
もし愛理ちゃんが、私の図面にあとから手を加えてミスに見せかけても、社長や田中部長にバレる。
だから今後は、何の不安もなく仕事に取り組める。
ここまでしてくれた社長、そして潤也の気持ちが胸に沁みた。
「優衣ちゃん。お礼なら私より小宮山に言いなさい」
まるで私の思いが通じたかのごとく、社長が笑顔で言った。
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