105人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「優衣さんと付き合ってたから迷ったんですけど……。後輩の相談に乗るだけなら、平気だと思って行きました」
「夏雄の言い分は分かるぞ。俺だって後輩にそう言われたら飲みに行くよ。彼女がいても」
潤也が堂々と言って笑顔を見せると、夏雄君もホッとした表情になった。
「相談って、仕事のことだと思ったんです。俺みたいに部署も違う方が話しやすいのかと思って。年もまぁ、あの中じゃ近い方だし」
「そこが夏雄だな。俺だったら、恋愛相談だと思っちゃうな。彼氏の悩みとかさ」
潤也の突っ込みはふざけているように見えて、夏雄君の口を滑らかにする効果があった。
「実はぶっちゃけ、潤也さんと同じことも少しだけ考えました」
「そうか。やっぱり、そうだよな」
最初のコメントを投稿しよう!