プリンセスの涙-2

13/34
前へ
/34ページ
次へ
「どうして、小宮山さんなら会う気になったの?」 私は愛理ちゃんを見つめ、強い口調で突っ込んでいた。 愛理ちゃんは私を一瞥して、すぐに目をそらす。 「私のこと……小宮山さんも知ってるんですか?」  下を向き、蚊の鳴くような声で尋ねる愛理ちゃん。 潤也は答えに迷う顔をしたが、そのあと潔い声で言う。 「知ってる。だから話したいと思ったんだ。これからの事とか」 愛理ちゃんは俯いたまま、唇を噛みしめ黙っている。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

97人が本棚に入れています
本棚に追加