第二話 『どうしてユーレイになっちゃったの!?』

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ちょっと強く叩きすぎちゃったかもしれない。 そんな罪悪感が芽生えたものの、一瞬にしてその気持ちは萎んでしまった。 「ちょっと!なによ、その言い方は!」 挨拶くらい許せよ。みたいな言い方あり得ない! だってキスだよ?キスって好きな人とする、特別なことでしょ? なのになんでそんな軽率な行為かのように言えるの? 彼の言葉が信じられなくて、軽蔑にも似た視線を送ると、さすがの彼もグッと言葉を呑み込む。 そして大きな溜息を漏らすと同時に、身体の力が抜けたようにしゃがみ込んでしまった。 「仕方ねぇじゃん。......俺だって必死なんだよ」 頭を抱え込む彼の姿は、余裕をなくし切羽詰まったようにも見える。 もう彼の姿が私にか見えないということは、嫌というほど身をもって理解した。 そして、ユーレイだって話にも謎が残る部分はあるものの、なんとか頷ける。 じゃあ、どうして彼はユーレイになってしまったのだろうか? うちの学校の制服を着ているってことは、間違いなくうちの高校の生徒でしょ? でも、どうして道路の真ん中で寝ていたりしたの? どうしてキスしたの? キスをしたら名前を思い出したって言っていたけど、それは本当なの? 聞きたいことはたくさんある。 いまだに頭を抱え込むユーレイの彼に。
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