第二話 『どうしてユーレイになっちゃったの!?』

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「最初は信じられなかったよ。今朝もさ、やけくそになっていて、どうせユーレイになったんなら、ユーレイにしか出来ないことをやってやろうと思って、道路の真ん中で寝ていたんだ。 そうしたら、さ......急にあんたが飛び出してきたじゃん?マジでびっくりしたんだよね」 「......それは私も同じだし」 びっくりしたのは、こっちの方だよ。道路の真ん中で寝ていたのだから。 「それに俺の姿は見えているし、腕を掴まれるし。おまけに怒鳴られて頭を叩かれた」 今朝のことを思い出したかのように、クスクスと笑い出した彼に、カッと顔が熱くなる。 「そっ、それは当たり前でしょ!?......私にはちゃんと見えているんだから。だから心配して助けて、怒るに決まっているじゃない」 唇を尖らせながら言うと、彼は驚いたように目を真ん丸くし、そしてふわりと目を細めて笑った。 「そうだよな。......普通に見えていたら、そう思うよな?でも、その普通のことが俺には嬉しかった。......それにキスしたら名前を思い出せたし。マジで奇跡だと思った」 「きっ、奇跡って......!」 たしかに彼にしてみれば、奇跡的なことなのかもしれない。 だけどそれはあくまで彼にとっての話であって、私には全く奇跡的でも、ましてや運命的なものでもない。
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