第十九話 『どうして愛しい日々を忘れてしまっていたのだろう』

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そうさ。例え恋のライバルとなったとしても、俺は力也との友情だけは永遠に変わらないって自信はあるから。 「俺達の友情は、恋愛ごときでダメになるもんじゃねぇよな?」 ドヤ顔で言ってみせると、力也は吹き出した。 そして「そうだな」と言って、可笑しそうに……いや、嬉しそうに笑い出す。 力也とはずっと一緒にいたんだ。 なにがあってもこの関係は崩れない自信がある。 それに――……。 「悪かったな。……俺が記憶を失くしちまったせいで、力也を苦しませてしまって」 ずっと罪悪感を抱えていたんだろう? 「いや、そんなことねぇよ!……悪いのは俺じゃん。今みたいに素直に言えばよかったんだから」 「だけどっ――……!」 「俺なら全然平気だったから!……今度は俺が言う。謝るんじゃねぇよ」 力也……。 「なんか俺達、くさくねぇか?」 「……だな」 力也の言う通りだ。 さっきからお互いくさいことばかり言っている。 どちらからともなくお互いを見つめては、その場で大笑いをしてしまった。 「マジどれだけんあんだよ、俺達!」 「いいじゃねぇか!熱い友情じゃん」
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