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少し前のお話しですが 私の心に
強く 残っていますので 書き留めておきたいと 思い筆をとりました。
それは梅雨明けを待つ 曇よりとした空から 聞こえてきた 鳥の鳴き声から始まります。
甲高く鳴く声に上を見ると二羽の
ヒヨドリがカラスに応戦している
様子でした。
懸命に鳴きながら 二羽が力を出し合っているのだろう…
近付いては離れ 甲高く鳴き…
これは きっと守りたいものがあるに違いない…
守りたいもの … 命
やはり いました… 地上に
ヒヨドリの赤ちゃんです…
よろよろと歩きながら 親鳥の声が聞こえているのだろうか…
自転車の下に隠れました。
そうなんです…降りようとしているカラスに懸命に挑んでいたのでした。カラスは諦めたのだろう…
飛び立って行きました。
子供を守り通す尊い親心…
小さな鳥は教えてくれました。
私は弱々しく鳴く事しか出来ない
幼い鳥を植木の陰にそっと置きました… そして空を見てあなた達の
子供は 大丈夫よ! と伝えたい気持ちで いっぱいでした。
でも この事で 一番 驚いたのは
鳥のけたたましい鳴き声にも
懸命に逃げている幼い鳥にも
関心を持たず…いや持てないのかもしれない…自分を守る事だけで精一杯なのだろうか…
行き交う人が多い夕方 …
小規模のスーパーの前での事…
これが 人間社会に起きた事だとしたら…
寒々とした気持ちをかかえ家路に付きました。
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