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[放任]
ひくり、と鼻を動かした時、うまそ…嗅いだことのある臭いが物陰からした。
だいたい誰だか予想はつく。
「ベリアスか」
「!!」
名を呼べばニコニコと笑いながら姿を現した。
「違いますよ、大佐様。僕はサボってないですよ」
「あぁ」
悪びれる様子のないベリアス。
「俺はそれぐらいで怒ったりしない。やる事をやってくれてるならそれでいい」
「……」
きょとんとした顔で見てくるベリアスに首をかしげた。
「どうした?」
「…大佐様って変わってますよね~
普通だったら小言の1つぐらいぶつけてきますよ」
「そうなのか?」
「はい」
「大佐様らしいと言えばらしいですけどね」と続けて悪戯な笑みを浮かべる。
「まぁ、のんびり…自由にやれ」
いざという時、俺がお前達を護るから…。
最後の言葉は飲み込んで、ベリアスの肩をポンと叩いた。
end.
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