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「初めまして。奈美さんの息子さん。」
あれから、数日後。結婚式は挙げなかったが直ぐに結婚した。大企業の社長が苗字を変える訳にはいかず、俺の苗字が浅原(あさはら)から桜崎(おうざき)へ変わった。そして、今日。女の2人の息子へ挨拶に来た。実は、子供が2人いたのは知っているが会った事はない。
「へー、あんたが新しい父さんかぁ~、美人さんだねぇ~。」
茶髪のチャラ男がジロジロ見て来る。確か、次男の桜崎 和哉、高1だったな。
「はっ、顔だけじゃねーの?つか、愛想笑いの1つも出来ねぇーのかよ。」
鼻で笑ったのが金髪のイケメンが桜崎 裕也、高3。あー、弟が恋愛感情で好きなのか。それよりも、愛想笑い?バカバカしい。
「今、君達に愛想笑いをして何か利益でもありますか?」
利益何て無いだろ?コイツ等に愛想笑いして何の利益がある。
「そんな態度でいいのか?どうせテメェも金が目的だろ?」
「はぁ、馬鹿馬鹿しい。君達がそう思うのなら勝手に思っていて下さい。一応言っておきますが、私は金にもあの女にもましてや貴方方にも一切興味はありませんからご安心を。3日後からココで暮らす事になりますが私の事はいないと認識して下さって結構ですので…。それでは。」
ここにいる意味が、もう無いので冷たくあしらって俺は弟が待つ家に踵を返した。
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