Secret girl

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 「はぁー疲れた。もういいだろ。あとは自分でなんとかしろ」  勉強を始めて約3時間。外はすっかり暗くなり、店内を橙の間接照明が照らしている。  「うん!あとは大丈夫だと思う。また分からなかったら教えてね」  「勘弁して。休み返上でなんでお前の勉強に付き合わなくちゃいけないんだよ」  「橘くんのケチ」  「はいはい、ケチでもなんでもいーわ。とっとと帰るぞ」  席を立った俺に、慌ててバッグに教科書を詰め込む彼女を置いて、外の凍てつくような寒さに肩をすくめた。
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