―恋人契約終了―

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その言葉は。 「もう、いいよ」 市ヶ谷さんの、その強い一言にかき消されてしまった。 「紅ちゃんと、仲良くね」 それだけ言い残すと、市ヶ谷さんは俺を抜かして階段を降りて行った。 「……」 よろよろと壁際まで歩き、壁伝いに階段に腰を下ろす。 「(馬鹿だ、俺)」 どれだけ、市ヶ谷さんを傷つけてきたんだろう。
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