1032人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
「ね、ルイくん。
昨日の実験、最後まで付き合ってくれたお礼におごるからさ。
今日、終わったらご飯行かない?」
上目遣いで、擦り寄ってくる無能なドクター(博士課程)の先輩。
擦り寄ったら、男はみんな喜ぶと思ってんの?
「悪いけど、俺は先輩に興味ねーっす。」
仏頂面したまま、言うと、
擦り寄ってきた体はパッと離れ、
「そ、、そんな深い意味はないわよ。
ただお礼だってば!」
笑顔を引きつらせながら、顔を赤くする。
「今日は先約あるんで・・。」
約束なんてない。
断るための口実。
しいて言えば、借りてきたDVDを家で一人で見るって予定がある。
「そ、、そぉ・・。
じゃ仕方ないね。また今度」
逃げるように、自分の席に戻っていくセンパイ。
ウザっ。
昨日の実験だって。
どうしても俺に手伝って欲しいっていうから、
やっと俺の能力を認めたのかよ!って思って
ちょっとうれしかったのに。
こっちが目的だったとしたら、興冷め。
女の先輩なんて、本当めんどくさいだけ・・。
最初のコメントを投稿しよう!