王への非礼は私の特権

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「全く……どれだけ淫乱なんでしょうね」 「ん……私にはそれしかないのは分かっているだろう。他は、国王と言う名の只のお飾りなだけだと。……使い古された貢ぎ物なだけが存在意義なのだから……はっ……もう、クレイを欲して仕方ないんだ。は、早く入れてくれよ。もっと、もっと乱して……。 この疼きを鎮めてくれるのはクレイの役割だろう……あ、はぁ」 自分の快感を探りながら、此方を誘うように視てくる。 欲望に忠実な言葉と動作。その甘い声と吐息が私の我慢を難しくさせる。 「判りました。では解しますから、後ろを向いて腰を上げてもらえますか」 「ああ……」 返事をする表情は期待に恍惚しているようで。 今すぐにでも、壊れてしまうぐらいの衝動を注ぎたいと思ってしまう。 ただそれでは、味わうには勿体無い。 王は素直に後ろを向き、ベッドに肘を置いて腰を上げた。 そして、より繋がり易いようにと、股まで開いている。 細く引き締まった尻のラインと、その中央でひくつかせている秘部。 其所まで卑しく妖しく求める単独の生き物のようだ。 「今、解しますね」 その生き物の額の辺り……腰骨と言うべきか、に宥めるように優しくキスをする。
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