王への非礼は私の特権

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その軽いキスだけで、反射的に腰を小さくうねらせ、声に出るのを我慢するように息を漏らす。 「ふ……解す必要などないのは知っているだろう」 「それでも、そうしたいんですよ」 「意地悪だな……あ、ああっあ」 「意地悪? そうでしょうか」 王の求めるようにしてやると、余裕のない声になり、よがってくる。 そうなるのは知っている。 言い返す余裕も無くなる程、理性が飛ぶ姿は、何時視ても恍惚と興奮を感じる。 私自身と繋がる準備はもう出来ている。 身体を慣らすことも必要のないくらいに、王は受け入れられるような身体になってしまっているのだろう。 快感を貪っている。 それに応えるように刺激を与えてやる。 王はその動作ひとつひとつに応えるように、小さな声を漏らす。 王は自らを愛撫しだす。 恥じらう姿はなく、淫魔との契約が結ばれているのではと思う。
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