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幾度となく夜空を見上げても繋がらなかった距離。
それが今、消えた。
長い間、動かすことのできなかった想いが触れた唇から溶けだしていく。
きっかけは黒猫への嫉妬心……
そんなのは言い訳だ。
本当はかれんに再会した、あの瞬間から彼女に触れたくてしかたなかった。
自分で言うのもなんだけど、それは決して厭らしい気持ちではなくて、ただただ彼女が目の前にいることを幻にしたくなかったんだ。
本物のキスがどうとか、自分勝手な口実だって分かっているけど……
勘違いも甚だしいと笑われても
自惚れるのもいい加減にしろと言われても……
俺を拒むことなく、受け止めてくれるかれんと想いが重なっているんじゃないかと思うと離してやれない。
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