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「いえ。にしても、連日父親にくっついて家に押しかけてくるなんて、厚かましいと言うかなんて言うか」
まるで小姑のような
僕の嫌味を笑い飛ばすように――。
「俺が誘ったんだ」
征司が言った。
「え?」
「だから昨夜。明日の夕飯もよかったらご一緒にと――俺が誘ったんだよ」
姿見の前で一回りする
どこから見ても一縷の隙もないパーフェクトな御曹司。
物欲しげな僕の視線は
嫉妬交じり釘づけになる。
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