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「征司坊ちゃま、失礼致します――」 僕の両腕がしっかりと 兄上の首にしがみつくのを見計らったように。 ドアの外で遠慮がちな執事長の声がした。 「なんだ?」 気難しい坊ちゃんを怒らすとやっかいだから。 今じゃお許しなしに 誰もこの人の部屋の扉を開けない。
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