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無理矢理だったはずなのに。 もらえないとなると火照り始める ――困った身体。 「来客って……昨夜のご令嬢ですか?」 「ああ。一条家の一人娘。お父上は親父の上客だ」 「それでお兄様がお相手を?」 クローゼットの向こう。 すっかり新しいシャツに袖を通した征司は 「なんだ?不服そうだな」 アルマーニのタイを器用に締めながら 顔だけこちらに覗かせる。
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