255人が本棚に入れています
本棚に追加
「今、起こしに行こうと思ってたんだよ?」
「フフ、今日はちゃんと起きられました。
あ、でもまだお兄ちゃんは寝てるかも…」
昨日も遅くまで勉強してたし、言葉を付け加えながら。
狭い階段をお互い左右に身体を寄せてすれ違う。
「…相変わらず真面目ね」
遅くまで勉強なんて。
あたしは試験前だってそこまでやらないのに。
「もう、朝ごはんの用意できてたから先行ってて。
あたしは純人を起してくるから」
「はーい」
そう言って、残りの階段を上っていき。
右側の部屋のドアの前に立つと、また一つ小さく息を吐いてから。
少し大きめにコンコンとドアをノックした。
最初のコメントを投稿しよう!