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「凛。そんな格好してるとお腹冷やすよ」
動揺一つしていない涼しい表情。
めくれたスカートを平然と直して。
あたしの手を引っ張って起き上がらせてくれる。
グイッと引かれた腕の力強さに、こっちのほうが一瞬ドキッとしてしまったことに不満を感じて純人を睨みつければ。
ベッドに座る二人の距離は思っていた以上に近くて。
優太さんに似てスッキリとした瞳とバッチリ目が合う。
思わずギョッとして瞳を見開いてしまえば。
そんなあたしを見て、フッと笑う。
そうやって優しい顔して瞳を細めるところも。
少しだけ口角を上げて微笑んでくれるところも、ホント優太さんそっくり。
今、少し体を前に動かせば。
目の前のそのキレイな唇に触れることが出来る……
なんて、あたしのほうがドキドキさせられてることにイラッとした。
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