幼なじみ①

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だってあたしが産まれた時から、純人はあたしのことを知っている。 まだ赤ちゃんだったときから、純人はあたしと一緒に遊んでくれたって。 まだ幼かった純人なりに、あたしのお世話をしてくれてたって。 まだ小さかった頃にママがよく話してくれた。 そんな昔のことは覚えてなんかいないけれど。 物心ついた頃には隣には当たり前のように純人がいて。 その頃の写真にはいつも純人が一緒に写っていた。 手を繋いで歩いてる写真。 一緒に大きな口を開けてスイカにかぶりついてる写真。 泣いてるあたしを、純人があやしてくれてる写真。 二人仲良くくっついて気持ち良さそうに昼寝をしてる写真。 いつも、いつも。 あたしの隣には純人がいた。 杏奈が産まれたあとは、写真の中に杏奈も加わって。 まるで3人兄妹のように育ってきたあたしたち。 15歳になっても、純人の中ではあたしはいつまでも昔のままで。 純粋で素直なイイ子の凛のままで。 だから、あたしの今の心の中を何にもわかってない。
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