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だってあたしが産まれた時から、純人はあたしのことを知っている。
まだ赤ちゃんだったときから、純人はあたしと一緒に遊んでくれたって。
まだ幼かった純人なりに、あたしのお世話をしてくれてたって。
まだ小さかった頃にママがよく話してくれた。
そんな昔のことは覚えてなんかいないけれど。
物心ついた頃には隣には当たり前のように純人がいて。
その頃の写真にはいつも純人が一緒に写っていた。
手を繋いで歩いてる写真。
一緒に大きな口を開けてスイカにかぶりついてる写真。
泣いてるあたしを、純人があやしてくれてる写真。
二人仲良くくっついて気持ち良さそうに昼寝をしてる写真。
いつも、いつも。
あたしの隣には純人がいた。
杏奈が産まれたあとは、写真の中に杏奈も加わって。
まるで3人兄妹のように育ってきたあたしたち。
15歳になっても、純人の中ではあたしはいつまでも昔のままで。
純粋で素直なイイ子の凛のままで。
だから、あたしの今の心の中を何にもわかってない。
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