Under Lover

幼なじみ①

先に学校の準備が終わったあたしは、ソファーに座って純人の支度が終わるのを待っていた。

右手にはスマホ。

左手にはテレビのリモコン。

朝の情報番組をなんとなく眺め、その中に視聴者参加のじゃんけんに参加。

今日はパーな気分。

くだらないと思いつつ、そのじゃんけんに勝つとなんとなくその日一日にやる気が出てしまうあたり単純だ。

スマホでは、お決まりの朝のやり取りが行われている。

今日の夕ご飯を藤木家で食べることを伝えると。

泣いた顔をしたパンダのスタンプが返ってきたことに思わずプッと吹き出してしまった。

「何か楽しいことでもあった？」

ソファーの背もたれ側からひょっこりと現れたのは寝起きのときより爽やかさ１０倍の純人だった。