幼なじみ①

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「用意できたの?」 純人にバレないようにクンクンと純人からする香りをかぎながら。 素っ気ない態度で純人に話しかける。 「うん、お待たせ」 テレビ消してスマホをカバンの中に入れて、その場に立ち上がりスカートのシワを伸ばした。 「はい、お弁当」 そんなあたしたちのところにニコニコ笑顔の彩南さん。 「彩南さん、ありがとう」 大小のお弁当をそれぞれ受け取ると、彩南さんは純人の制服のネクタイを軽く手直ししてあげていた。 親子だけど、そう見えない。 お姉さんと弟? 遠くから見たら恋人同士にだって見えなくはない。
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