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「用意できたの?」
純人にバレないようにクンクンと純人からする香りをかぎながら。
素っ気ない態度で純人に話しかける。
「うん、お待たせ」
テレビ消してスマホをカバンの中に入れて、その場に立ち上がりスカートのシワを伸ばした。
「はい、お弁当」
そんなあたしたちのところにニコニコ笑顔の彩南さん。
「彩南さん、ありがとう」
大小のお弁当をそれぞれ受け取ると、彩南さんは純人の制服のネクタイを軽く手直ししてあげていた。
親子だけど、そう見えない。
お姉さんと弟?
遠くから見たら恋人同士にだって見えなくはない。
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