幼なじみ①

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彩りよくお弁当箱に詰められたハンバーグに卵焼き、インゲンの胡麻和えにミニトマトのマリネ。 手のひらサイズのお弁当箱は、あたし用のお弁当。 あたしの倍近く大きなお弁当箱は、ここの家の長男、純人のもの。 この春、高校生になったあたしのお弁当は。 朝早いうちのママの変わりに、こうやって毎日彩南さんが作ってくれるのが日課となっていた。 うちのママと彩南さん、そして優太さんは美容師の専門学校の同期でその頃からもう28年の付き合い。 そして、ママと彩南さんは大親友。 バリバリに働くママの変わりに、こうやって彩南さんがあたしのご飯を作ってくれる。 自分でできないこともないけど、一人は寂しいでしょ?といつも気にかけてくれるこの藤木家に甘えて。 朝起きて身支度を整えたあと、この家に来ることであたしの一日は始まるのだ。
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