第2話 ペイシン

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「が、ここで死ぬ♪」 「や、やかましいというとるんじゃっ!ワシは死なん!」 今までシゲミの声には反応しなかったが、今のシゲミの怒声には、食い気味で反応した。 「はっ!余命幾ばくもない爺が!死ぬのが少し早くなっただけだよ♪」 「やかましい!やかましいんじゃクソガキがぁぁぁ!」 シゲミの必死の形相が面白くて堪らなくなったペイシン。 ついつい吹き出してしまう。 「ぷぷぷぷぷっ♪お前の声の方が、よっぽど喧しい♪」 「何ぃぃぃぃっ!誰にものを言うとるんかぁぁぁぁぁ!」 大声で威嚇するが、全くもって通用しない。 男は、その大声を防ぐように耳を押さえていたが、それ以上、シゲミが言わないのが分かったので、耳の穴をほじくりながら迷惑そうに言った。 「・・・・・・うるせ。死ねよ爺。お前には3000万の懸賞がかかってんだ」 「け、懸賞金?」 「あぁ。お前を殺れば、俺に3000万♪ひゃははははは♪」 まさか自分が懸賞首になっているとは思っていなかった。しかし、金が絡んだ話なら、自分は絶対に勝てるとシゲミは目を光らせた。 「そ、そんなモンはワシの権力と金を積めばどうにでもなるんじゃ!」 「そうかい。ま、その権力と金を使う前に、ここで死ぬんだけど♪」 「まっままっままま待て!2倍だ!6000万出す!それでいいだろ!」
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