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「が、ここで死ぬ♪」
「や、やかましいというとるんじゃっ!ワシは死なん!」
今までシゲミの声には反応しなかったが、今のシゲミの怒声には、食い気味で反応した。
「はっ!余命幾ばくもない爺が!死ぬのが少し早くなっただけだよ♪」
「やかましい!やかましいんじゃクソガキがぁぁぁ!」
シゲミの必死の形相が面白くて堪らなくなったペイシン。
ついつい吹き出してしまう。
「ぷぷぷぷぷっ♪お前の声の方が、よっぽど喧しい♪」
「何ぃぃぃぃっ!誰にものを言うとるんかぁぁぁぁぁ!」
大声で威嚇するが、全くもって通用しない。
男は、その大声を防ぐように耳を押さえていたが、それ以上、シゲミが言わないのが分かったので、耳の穴をほじくりながら迷惑そうに言った。
「・・・・・・うるせ。死ねよ爺。お前には3000万の懸賞がかかってんだ」
「け、懸賞金?」
「あぁ。お前を殺れば、俺に3000万♪ひゃははははは♪」
まさか自分が懸賞首になっているとは思っていなかった。しかし、金が絡んだ話なら、自分は絶対に勝てるとシゲミは目を光らせた。
「そ、そんなモンはワシの権力と金を積めばどうにでもなるんじゃ!」
「そうかい。ま、その権力と金を使う前に、ここで死ぬんだけど♪」
「まっままっままま待て!2倍だ!6000万出す!それでいいだろ!」
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