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裏路地で浮浪者を三人ほど食い消し、俺は大通りに出た
とりあえず金だ
手っ取り早いのはギルドらしい
あまり大きくなく、かといって弱くもないギルド………条件に当てはまるギルドはない
仕方ないので闇ギルドに入ることにする
少し路地を行き、とあるバーの前で立ち止まる
浮浪者の情報には場所しかなかったが……すんなりいかない覚悟はしておこう
扉を開けると、中の連中が一斉に俺を見てくる
品定めでもされているようだ、不快だな
「……何のようだい?」
ベルゼ「ここは闇ギルドであっているか?」
マスターらしき男にそう返せば、店の連中から殺気が放たれた
合っているようだ
「坊主、テメェみたいなガキがいったい何のようだ?」
その中の一人が俺に声をかけるが…………はて?俺は既に二十五歳だ、坊主と呼べるほどガキではない
ベルゼ「闇ギルドに入ろうかと思っていたんだが…………坊主?それほど俺は若くないが?」
「あ?学生が何を言ってやがる、ふざけてんならぶっ殺すぞ」
学生?
とりあえず、何故か食っていた手鏡を取りだし、顔を見る
ベルゼ「成る程、いや確かにガキだな……申し訳ない、しかし…………見た目で侮ると、貴様が死ぬことになるぞ?」
何故か十五、六歳まで若返っていたのはまぁいい
暴食のせいなのか、転生したせいなのかわからないが、なってしまったものは仕方ないからだ
とりあえず店の連中に脅しをかけておこう
『食うぞ』と
連中が怯み、冷や汗を浮かべている
一触即発という空気を崩したのは、奥の扉から出てきた青い髪に顔の上半分を黒い仮面で隠した男だった
「そこまでだ………黒いの、こっちの部屋にこい」
どうやら闇ギルドのギルドマスターらしいな、強さが違う…………食いにくそうだ
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