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ベルゼ「それはそれでいいとして、何か依頼はないか?出来ればお偉いさんの殺しがいい」
貴族なら知識もあるだろうしな
クロ「……んー、一応違法奴隷を所持してる疑いのある貴族の暗殺依頼はあるよ?」
依頼書を見せてくれたクロム
いまいち金の価値が曖昧だが、六百万Gは高いほうだろう
依頼人が国王というのは意外だが………
ベルゼ「これを受ける、すまないが地図を描いてもらえるか?」
クロ「いいけど、まずは仮面を買いにいこう……俺からのプレゼントだ…………息子と買い物とか、楽しみだな」
………こいつ、実は子供が欲しかっただけか?
俺はクロムと一緒に店を出て、そのまま路地の奥に進み、仮面屋にやってきた
クロ「店主、こいつに相応しい仮面を頼む」
……外では威厳ある話し方だな
黒いローブのフードで顔を隠した店主は、何も言わずに奥に消えた
暫くして出てきた店主は、俺に一つ仮面を差し出した
上半分を隠す仮面、血のようにどす黒い赤で塗られ、上下に牙の如く白い曲線が描かれていた
さっき手鏡で見たときにわかったが、アルビノ……白髪赤目になってたからな、赤が目立つ
髪色はまぁ多少驚いたが騒ぐことでもないし放置した、顔は変わってなかったし
装着してみると、クロムが満足そうに頷いていた
クロ「うん、似合うな………代金はこれだ、ありがとう」
店主に金を渡して、店を出た
夕方に近い時間帯ではあるが、まだ明るい
依頼には早いな
クロ「ついでに家に案内しておこう、仮面は外して………着いてきなさい」
仮面をコートのポケットにしまい、クロムのあとを追う
表の通りに出て、少し歩いてまた路地に入る
だが怪しい感じはなく、住宅街のような場所
その一つがクロムの家らしい
少し大きめの庭付き一戸建てだな
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