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閉じていたらしい目を開く
どうやら森の中らしい
しかも、転生というからにはまた産まれるところからだと思っていたのに、普通に生前の肉体である
『聞こえるかい?暴食の王』
ん?神だな
『これは念話と呼ばれる魔法だ、とりあえず君の状態について報告がある』
俺?
『君はだいぶ色々と食い散らかしたようだね、君は半分不老不死状態になっている、なんなんだい君?老いるという現象すら食っているじゃないか』
ほほう?
『世界の知識はその辺の物を食えば得られるだろ?魔力についても同じだ、君は魔力を持っていないが、食えば使えるだろうね………今回は世界を食うなんてことしないように頼むよ』
………どうやら念話は終わったらしい
「言いたいことだけ言って終わるとは、勝手な神だ………いや、神だからこそ勝手なのか………真理だな」
さて、とりあえず目の前の木を食って情報を得ようか
木に手を触れると、木は姿を消した
暴食とは名付けたが、食った物を自分のものに出来るのが便利だ
やろうと思えば異形の姿に変えることも出来るし、地球で食った重火器を手に取り出すこともできる
勿論食っているのだから栄養にもなる
最後に直接口から食事をしたのはいつだったか……………人の料理が久しぶりに食べたくなってきた
木が知っている情報などたかが知れていたが、近くの国の情報は手に入った
服は……神のオマケだろう、黒い長袖シャツとズボンに、黒く長いコート
あとは……名前だ
「そうだな、ベルゼにしよう」
ベルゼ・イレイスと名前を決めて、俺は異世界での第一歩を踏み出した
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