2‐知りたい

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ある日気づいた。 私は彼の事を知らなすぎる、と。 だから探ってみた。 どんな手段を使ってでも。 初めは好みが知りたくなった。 だから私は図書室で彼が読んだ本を読み漁るようになった。 そこで知った。 私と彼が好きな作家が同じなこと。 彼は推理小説をよく読むこと。 意外なことに表紙で選んでいることに。 彼の後をついていくこともした。 わかったことは沢山あった。 犬が好きでうさぎとかの小動物系も好きなこと。 科目は数学が好きなこと。 アニメなんかにも関心があること。 色んなことが知れた。 次に何が嫌いか知りたくなった。 図書室で彼を見ていて気づいた。 彼は恋愛小説が苦手で、ホラーや歴史物も駄目みたい。 それに人が沢山いると図書室を出ていって屋上に移動していた。 どうやら人混みを嫌っているようだ。
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