西風

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「ひーぐーれー!!」 「大佐なら今出掛けておられます。総統閣下」 後ろから声をかけられ振り向く。 そこにはうさ耳の生えた獣人がこちらに向かって声をかけた。 「んぁ。あぁレオ。そうなん??で、アイツどこに??」 レオと呼ばれた少女はクラに目を合わす事なく、更に言えば物凄く罰の悪そうな顔で答える。 「…サボりです。今ツィーレンを探しに向かわせています。」 「…アイツwww」 「何か大佐にご用事でしょうか。閣下。」 「いや、特には暇だったから。緋暮でも誘ってどこか出掛けようかと」 それを聞き、レオの垂れた耳がピクリと動いた。 「…そうですか。」 「まぁまぁwwwそう怒るなwwwそうだレオ、お前暇ならちょっと付き合え」 「はっ!?なっ…何を言ってらっしゃるのです!!!??」 「いや、暇だし。ここまで来て何もせんと帰るのもアレやけん、手合わせでもどうかなと。なんなら本気で来てくれても構わねーよ!!」 はっはっはーと笑うクラに、レオはたじろぐ。 「馬鹿言わないでください!!総統閣下たる者が、私なんかに構ってる暇などないと思います!!」 「いやいや、だから暇やし俺。じゃあ、総統命令って事で。」 「…ぅぐ……。」 「はい決まりー!!じゃあ、中庭なー!!」 レオはため息をついた。
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