序章 奪われた日常

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俺は逃げていた。 得体の知れない化物が追いかけてくる。 だが周りの人間はケロッとしていて、 逆に俺がおかしいと言いたげな目で見てくる。 いや、俺がおかしいのかもしれない。 昔からみんなが見えないものが見えていた。 それは動物だったり人だったり様々だ。 でも全部が世間一般でいう幽霊なるものだった。 何故わかるかというと、どれも生気を感じない上に他の人から見えていないのだ。 でもどれも人や動物なので、気味は悪かったが何もしてこないので気にしないことにしていた。 でも今回は違う。 突如現れたそれは見たこともない生き物だった。 体は蜘蛛なのだが、牛のような角が生えていてサソリのようなしっぽを持っていた。
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