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せかい
――時は西暦21××年
科学の進歩につれ、人々の暮らしは豊かになっていきました。
家政婦ロボット、なんでも調べられる液晶スクリーン、音のしない電車や車など
人々はそれで満足していました。
しかし、その豊かさをさらに潤すかのようにある発見があった。
「ユグドラシル」
そうわたし達が呼んでいる大樹は地下の奥深くで発見された。
神々しいほどの淡い光をはなっており、この世のものとは思えないものだった。
誰もが見惚れ、誰もが崇め、誰もが縋った。
「ユグドラシル」には不思議な力が宿ってあり、現代科学の総意を使ったとしても解析は出来ませんでした。その代わり枝や葉を使って数々の実験が行われ、その結果以前では不可能だったことができるようになりました。
さまざまな場所に光の円が設置され、それに乗ると指定された場所に転移ができ。さらにその葉や枝などを元に作られたアクセサリー「ユーグ」などをつけるとある不思議な力が使えるようになれました。火が出せたり水が出せたり重いものを運べたり、たくさんのことが出来るようになりました。
さらには人間にまでその実験はおよび特殊な力を持つもつ新たな種族として名前を与えられました。彼らの名前は「ノルン」。彼らは「ユグドラシル」から取られた樹液を飲むことにより誕生できる。紙の色素が落ち、髪の色が薄くなり、全盛期の姿にまで姿を変化させる。彼らは不老長寿になれ、誰もが夢見る種族とも言えるだろう。
ただ、樹液を飲んだ後に何かしらの情景が頭の中に流れ込むらしい。それは過去の地球に起こったこと。戦争・病・笑顔・悲しみ・絶望・災害・人や動物の死などがフラッシュバックのように頭の中に流れ込み、それに耐え切れなかったものは精神を破壊され二度と元には戻れない。「ノルン」になれたとしてもなにかしらの障害を抱えているものがほとんどで、難聴になってしまったり、視力を失ってしまったり、体の一部が動かなくなったりとデメリットが多数存在していた。それでも「ノルン」になりたいと頼み込む人が殺到し、今では「ノルン」専用の学園が出来るほど人口をあげていった。
科学の進歩に加え、魔法のような不思議な力が使え、人々は喜び、以前の状態ではもう満足など出来なくなってしまいました。
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