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俺が起こしに行くと、裕太はまだベッドの中だった。
目覚めが悪いらしく、何度か呼び掛けて漸く上半身を起こしたが、そのままボーっと座っている。
俺は裕太の体を抱えるようにして洗面台まで引き摺って行き、水で顔を洗わせた。
2人で厨房に下り、朝食を摂る。
裕太はもそもそと飯を口に運び、麦茶だけ飲んでいる俺を見て尋ねた。
「ヒデくん、ご飯は?」
「俺は、まだだ。
昼飯食うのが3時くらいだから、朝はランチ前に隙を見て食うんだよ。」
裕太は何気に周りを見ながら言った。
「親父さん達や小澤は食べないの?」
「みんなバラバラだ。
徹は朝飯食わないしな。」
「ふうん。小澤も飯食う時は一人なんだ。」
思い起こせば、俺達家族が一緒に食事するのは、この前の墓参りの時のように全員参加の行事がある時ぐらいだ。
つまり、盆と正月。
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