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「俺達も試みたけどダメだったんだ」
少年とかなこの様子を見てその場にいた生徒達は更に落胆する。
ウー!
ウー!
ウー!
突如、あのけたたましいサイレンが鳴り始めた。
「クソ!
何てタイミングだ!」
咄嗟いに少年はかなこを抱きしめる。
「大丈夫!
まだロボットに見つかってないわ!」
少年に抱きしめられながらもかなこは状況を判断する。
『人間発見』
ロボットの一体がこの場にいたみんなを発見する。
それに反応するかのように他のロボット達が続々と集まる。
「!!
見つかった!」
「見つかるの早い!」
この場にいた生徒達はパニックを起こしている。
「これは罠だったのかもしれない」
ロボット達を見ながら少年は呟く。
「罠?」
意味がわからずかなこは震える声で尋ねる。
「ここに俺達が来るって読まれてたって事だよ!」
少年は必死な形相で答える。
「こっちに来てる!」
迫るロボットにかなこは足がすくむ。
『ノルマを達成するまで殺します』
ロボット達は無機質に生徒達に迫る。
「逃げるぞ!」
少年はかなこの手をギュッと握る。
「うん!
キャ!」
逃げる最中かなこはつまずき転ぶ。
「かなこ!」
少年がかなこに駆け寄る。
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