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「わぁ、綺麗ねって褒めた方がいいのかしら?」
かなこは少年に尋ねる。
「綺麗な空に無縁な俺達だから一応感謝の念を送った方がいいかもな。
いや。
青天の霹靂なんて言葉もあるしなぁ」
そう言いながら少年は気難しい顔をしている。
「縁起でもない事いわないでよ」
少年の言葉にかなこは溜息をついた。
ウー
ウー
ウー
突如学園内にサイレンが響き渡る。
「あら?
緊急警報が鳴っているわ」
サイレンが鳴り響く中かなこは然程驚いていないようだ。
「どうせ、誤作動とか点検だろ?
定期的に鳴らしてるから何か慣れちゃったな」
ポリポリと少年は面倒臭そうに頭をかいた。
「……そうかしら?」
何時もとは違う雰囲気をかなこは薄々感じ取っていた。
「穏やかじゃないな」
かなこの反応を見て少年も心配しているようだ。
「ねぇ!
外!」
ザワザワとクラスメート達が騒ぎだした。
「げ!
何だあれは!」
外の異変に気付いた少年は驚きを隠せない。
「ロボットが生徒達を襲っている!」
外ではロボット達が登校中の生徒達を次々と襲っている。
まるで地獄絵図のようだ。
外の異様な光景にかなこは言葉を失った。
次第にロボット達は校舎内へと侵入してきた。
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