第1章

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いつも通りの日常が始まろうとして、自室の窓から日差しが差し込む。 その日差しは俺の瞼を容赦無く照らし、ゆっくりと目を開いてつぶやく。 「ああ、朝か。」 俺はベッドから起き上がり、大きなあくびをしながら背筋をぐいーっと伸ばした。 時計を見ると、7:30、とりあえずシャワーでも浴びようと思いながら風呂場へ向かう。 俺にとって寝起きのシャワー(休日は風呂)はかなり気持ちがいいもの だった。浴びた後はさっぱりして冷蔵庫の麦茶をがぶ飲みする。 「あぁ~生き返ったぁ…」 気の抜けた声を出して次にスーツに着替えだ。それから朝食の準備をする。これといって手の込んだ朝食は作らない。角食パンをトーストしてバター塗って終わりだからな。 それに、手の込んだ朝食を作ってしまうと会社に間に合わなくなる。シャワーだけで約20分も掛かるのに、家の出るのは8:00までという俺ルールがあるからな。 「よし、行くか。」 鞄を持って俺は外へと出た。
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