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私が来たのを見つけ、ゆっこが大げさに助けを求める。
「やっと独身女が来た~。
なんか、ママたちが怖くって」
「早苗、いいところに来た
ゆっこにキー君との結婚、いつか?って聞いているのよ」
ゆっこはこの店のシェフのキー君といい感じ。
キー君は……確かきよかげ(清景)って名前だったかしら?
奥で魚貝を炒める姿が見える。
店内に食欲をそそる匂いが充満していた。
よだれをたらしそうな私に、ゆっこが苦笑している。
「ごめん、社長からの電話が遅くって」
「社長からのラブコールってやつ?」
ゆっこが茶化す。
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