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「化け物め」
レオの変化を目の当たりにして男は吐き捨てる様に呟き、大剣の鍔に付いていたトリガーを引いた。
大剣はかん高い駆動音を鳴らして高熱を発した……そして、熱を受けて刀身は真っ赤になった。
「……ヒートブレードか…」
その様子を見てクルドは面倒そうに呟いた。
「そっちは機械剣の事を良く御存知の様だな……なら、コイツの恐ろしさも知ってるだろう?」
クルドの呟きを聞いて男はニヤリと笑って答えた。
ヒートブレードとは内燃機関を搭載した機械剣で内燃機関から発せられた高熱を特殊な金属で出来た刀身に伝わらせて斬り付ける剣で物によっては分厚い鋼板をバターの様に斬り裂く事が出来る。
ただし、内燃機関を搭載している為その重量は重く扱いが難しい、また高熱を発する為幾重にも断熱材を使用した防具服を着用しないと大火傷を負って命を落とす事もある。
「御大層な事だな……だが、剣である以上近付かなければどうとでも無い……ライトニングボルト!!」
クルドは左手のワンドを突き出して魔法を唱えた。
ワンドの先端にある魔力石に込められた魔力を媒体に強烈な電光が一直線に男に迫る。
男は構わずクルドに迫った為、直撃を受けたが、まるでダメージを受てけなかった。
「残念だったな!!…鎧の下の防護服は絶縁体にもなるんだよ!!」
男は突進しながら叫んだ。
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