3349人が本棚に入れています
本棚に追加
「その首、貰ったぁぁぁ!!」
至近距離まで迫り男はヒートブレードを振りかぶる。
クルドは自分の影が男に重なるのを見てニヤリと笑って魔法を唱えた。
「シャドウバインド!!」
すると、影が形を蛇の様に変えて男に巻き付いた。
「なっ!?……動けん!!」
男は金縛りにあったみたいにヒートブレードを振りかぶったまま硬直した。
「…そっちもケリが付いた様だな」
その様子を見てレオが近付いてきた。
見るとレオと対峙していた女性は痙攣を起こして倒れていた。
「レイ!!」
倒れてる女性を見て男は呼び掛けたが女性は倒れたまま返事を返す事は無かった。
「呼び掛けても無駄だ……パラライズを掛けた…しばらくは動けん………しかし、危ない所だったな、クルド」
「危なげ無くの間違いだろ?」
クルドの返事を聞いてレオはそっとため息をついて呟き始めた。
「良く言う……さっきのゴブリン達の残留した怨みの思念が無かったらシャドウバインドが使えなかっただろう?」
「そうなったら、そうなったで別の手を使ってたよ」
レオの呟きにクルドはシレッと答えた。
最初のコメントを投稿しよう!