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クルド達が北方大陸に向けてドラゴンに乗ってる頃、セルフィスは帝都の自宅のダイニングルームのテーブルに突っ伏して溜め息を吐いていた。
「……エアリアルアイの反応が消えたのを見ると……今、クルドは西方大陸を出たみたいねぇ」
気だるげにセルフィスは他人事の様に呟いた。
「結局……クルドにとって私は何だったのかしら?」
呟いてからセルフィスは頭を振る。
(そんな事……もう今更よね)
セルフィスがテーブルに顔を沈めた時、玄関先から呼鈴の音が聞こえた。
セルフィスはのそのそと、玄関に向かう。
そして、玄関のドアを開けると見知らぬ男が三人立っていた。
「……どちらさまで」
セルフィスは男達を見る。
先頭の男は整えられた金髪をした二十歳くらいの男で、白いコートを身に纏い腰に剣を帯刀していた。
後ろに居る二人は、片方はサングラスを掛けたボサボサの長い銀髪をした男性で、もう一人は短く揃えられた青い髪をした男性だった。
「ここはセルフィス司祭のお宅ですか?」
先頭の男性が聞いてきた。
「ええ、そうですけど……」
セルフィスは尻込みしながら答えた。
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