旅立ち

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ゴブリン……あらゆる大陸に生息している亜人、原始的な生活を送っており、人間に敵対する者達。 基本的に力が弱く、頭も悪い為簡単に駆逐出来るが繁殖力が高く、また数も多い為絶滅は困難と言われている。 「おい、お前達……命が惜しかったら、ここが何処か教えろ」 「クルド!!…奴等に人の言葉が解る訳無いだろう!!」 レオがそう言った瞬間、ゴブリン達はクルドに襲い掛かった。 「…仕方が無い…」 クルドは腰にさした剣を引き抜いた。 刃渡り1m位の蒼い刀身をした両刃の直刀が姿を見せる。 「フゴォォォ!!」 ゴブリン達は不快な声をあげて取り囲む様にクルドに迫った。 クルドは横薙ぎに大きく剣を振るった。 「フゴッ!!」 「フガッ!!」 「フゲッ!!」 三人のゴブリン達は上半身と下半身が泣き別れになり絶命した。 「……さて、どうするかな?」 クルドはゴブリン達の死体を一瞥して呟いた。 「…なあ、クルドよ…我輩が思うにはあのまま飛空挺に乗ってればこんな苦労をする必要が無いと思うが?」 レオはため息を吐いて言った。 「それはダメだ……あのまま乗っていたらマルクスで待ち構えてる学院の追手に捕まっていただろう……あそこには東部連邦の大使館があるし…今頃、学院からの連絡を受けてエージェントが内密に空港を見張ってるだろう」 「ふん…人間の世の中も面倒なものだな」 クルドの言葉を聞いてレオは再びため息を吐いた。
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