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「まぁ、内陸に来ちまえば奴等も追っては来れまい……無理に深追いすれば国際問題になるからな…」
「そうか……だがクルドよ……このままではずっと迷子のままだぞ?」
レオは広い草原を一瞥して呟いた。
「…そうだな……地図も役に立たないし……ここはもう一度デーモンウィングで空から探索するかな」
チラッとレオを見てクルドは呟いた。
「馬鹿者…誰が貸すか!!……大体、この時刻では其なりの触媒が無ければデーモンウィングみたいな高等魔法は使えんぞ」
レオは天を仰いで言った。
魔法は決して無制限に使える物では無い。
魔法には各々属性があり、使える条件が決まっている。
クルドが使ったデーモンウィングは魔に属する魔法で闇夜において、その真価を発揮する。
逆に太陽が昇ってる時刻だと行使に制限が掛かる。
「なら、チャッ……レオ、悪いが空から周りの様子を探ってくれ」
「今、チャッピーと言おうとしただろ?」
レオはジロリとクルドを睨んだ。
「気のせいだ……そんな事より早く様子を見てくれ」
「フンッ!!…まぁ良い…どの道これでは埒が空かない…しばし、ここで待て」
レオは空へ飛び立った。
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