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「さて……レオが戻って来るまで休憩するか」
クルドはトランクケースからティーポッドとティーカップを取り出し紅茶を煎れようとしたが、次の瞬間乾いた破裂音が鳴り響いた。
「…今のは…銃声?」
クルドがそう呟いた後、空からレオが落ちてきた。
「ぬぅ……誰だ?…我輩を撃った愚か者は」
レオは一回転して地面に着地して言った。
どうやら、銃弾には当たったが傷は付かなかった様だ。
「怪我は無いみたいだな」
「当然だ…あんな豆鉄砲で我輩の体に傷など付くものか」
「…その割には墜落したな…」
レオの言葉にクルドは淡々と返した。
と、そこへ二人の人間がクルドとレオに近付いてきた。
1人は二メートル位の逞しい男性で重厚な全身鎧を身に付けて手には巨大な機械仕掛けの大剣があった。
もう1人はクルドと同じ位の背をした女性で長い髪で革鎧と厚手のズボンを履き、手にはスコープの付いた長銃を持っていた。
どちらも金髪、碧眼でクルドと同じ位の歳に見えた。
二人はクルドとレオを見て油断無く得物を構えた。
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