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「……お前達は何者だ?」
クルドは二人に問い掛けた。
「私達は冒険者よ……そう言う貴方は?」
答えたのは女性の方だった。
「ただの旅人だ……見て解らないのか?」
「ただの?…なら、その不気味な猫は何なのかしら?」
女性はレオを一瞥して聞いてきた。
「コイツは俺の使い魔だ」
「使い魔?……何を言ってるの?」
クルドの言葉に女性は眉間にシワを寄せて訝しげに聞いた。
「使い魔を知らんのか?……ふむ、西方大陸の者は魔法に疎いと聞いたがここまでとはな…」
魔法と言う単語を聞いて二人はにわかに殺気立った。
「成る程、貴様だったか……フンッ…上手く人間に化けたものだな」
それまで黙っていた男性が機械仕掛けの大剣を突き付けて言った。
「そうね……フランツとルーナはまだ来てないけど……ここで仕留めさせて貰うわ」
女性も長銃を構えてそう言った。
「やれやれ……何やら誤解してる様だな……どうする、クルドよ?」
「掛かって来る以上殺るしかないだろう……レオ、そっちの女を頼む」
「……是非も無しか……あいわかった…」
クルドはトランクケースから真っ黒い禍々しいオーラを放つワンドを取り出して左手に持ち、右手に蒼い刀身の剣を構えた。
レオは一瞬で猫から豹のサイズまで巨大化して女性に向き合った。
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