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旅立ち
「……では…契約の儀式を始める」
「ああ…さっさと終わらせてくれ…」
「そう焦るな……何を急いでおる?」
「急がないと老いぼれどもに気付かれる」
「ふむ……まぁ良い、中央の魔方陣の上に立つのだ」
「……こうか?」
「うむ……それで良い…では始めるぞ」
「!!」
「………終わったぞ…これで我輩はお前の使い魔となった……今後とも宜しく」
「………おい……この猫耳と尻尾は何だ!?」
「それはただの契約の証しだ……気にするな…」
「いや、気になるわ!!……これでは悪目立ちする!!…しかもこれ…貴種の獣人の物じゃないか!!」
「見事な毛ヅヤだろう?……もっと喜べ…」
「喜べるかぁぁぁ!!…誰得だ!?……男の俺がやっても…!…ちっ、老いぼれどもに気付かれたか……逃げるぞ!!」
「やれやれ……主よ…本当にせっかちだの」
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