旅立ち

1/22
前へ
/1122ページ
次へ

旅立ち

「……では…契約の儀式を始める」 「ああ…さっさと終わらせてくれ…」 「そう焦るな……何を急いでおる?」 「急がないと老いぼれどもに気付かれる」 「ふむ……まぁ良い、中央の魔方陣の上に立つのだ」 「……こうか?」 「うむ……それで良い…では始めるぞ」 「!!」 「………終わったぞ…これで我輩はお前の使い魔となった……今後とも宜しく」 「………おい……この猫耳と尻尾は何だ!?」 「それはただの契約の証しだ……気にするな…」 「いや、気になるわ!!……これでは悪目立ちする!!…しかもこれ…貴種の獣人の物じゃないか!!」 「見事な毛ヅヤだろう?……もっと喜べ…」 「喜べるかぁぁぁ!!…誰得だ!?……男の俺がやっても…!…ちっ、老いぼれどもに気付かれたか……逃げるぞ!!」 「やれやれ……主よ…本当にせっかちだの」
/1122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3349人が本棚に入れています
本棚に追加