つまらない世界よ、さようなら

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しかしながら奴が一人になるのは限られている。 なんせ最強のちょろイン製造機だ、四六時中女がひっついていやがる。 金持ちらしくリムジンにでも乗って登校すればいいものを、友人との会話を楽しみたいからだかで公共交通機関と徒歩で学校にやってきている。 で、一人になるのは道中1回だけだ。 バスを降りてから家の門までの100mの道のりのみが最初で最後のチャンスだ。 同じバスに乗り込み、バス停に着くのを待つ。 しばらくバスに揺られていると、奴が近づいてきた。 なぜだ?別に俺が乗っていても不思議でも何でもないはずだが。 「和弥(カズヤ)さん、このバスどうもおかしくないですか?」 家にいるときと同じように話しかけてきた奴はしきりに周囲を見回して、その顔には一抹の不安が浮かんでいた。
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